一、 | 不動様 | 神と成り佛と成りて水の中、雷火の中に立つは世の為 |
二、 | 釋迦如來様 | 大小の年も習はぬ教文を、瑠璃を唱へしこれぞ教文 |
三、 | 文殊菩薩様 | 普陀洛や居ながらとなう善根を、皆成佛の導きと成る |
四、 | 普賢菩薩様 | としさそう只一人も百合の花、つぎざに上る慈悲な善根 |
五、 | 地藏菩薩様 | 善惡も作りし罪は一心に、願へ助くる地藏誓願 |
六、 | 彌勒菩薩様 | 世の中は嘘偽を納め置く、來たる未來は偽りは無し |
七、 | 藥師如來様 | 唱へれば藥の利益かいきある、時節を待てど養生は無し |
八、 | 觀世音菩薩様 | 神佛よくめも願ひ有る深き、心を一つ誠稱へよ |
九、 | 勢至菩薩様 | 生れ來てそよしる事と知りながら、後生を願ふ人は少し |
十、 | 阿彌陀如來様 | 父母の育てし恩も忘れなば、救ふ阿彌陀の網に留まらぬ |
十一、 | 阿閦如來様 | 願ふなら佛と思ふ父母に、後生の元は親に孝行 |
十二、 | 大日如來様 | 幼な子弱てし此子は契り無し、育てし親に當へとの事 |
十三、 | 虛空藏菩薩様 | 風さそう哀れ由緣無し燈火の、消えし我が名は面影は無し |
| 打返し | 面影は無いと云へども願ふべし、先の苦樂は赤らかに往く |