新敕撰和歌集 卷二十 雜歌五


長歌】 【旋頭



1340 源政長朝臣家(みなもとのまさながのあそんのいへ)にて人人長歌詠侍(ひとびとながうたよみはべり)けるに、初冬述懷(はつふゆにむねのべる)()へる(こころ)()める


1341 反歌(かへしうた)


1342 久安百首歌奉(きうあんのひゃくしゅのうたたてまつり)ける長歌(ながうた)


1343 反歌(かへしうた)


1344 【○承前。奉久安百首歌長歌。】


1345 【○承前。反歌。】


1346 權中納言通俊(ごんちゅうなごんみちとし)桂家(かつらのいへ)にて、旋頭歌詠侍(せどうかよみはべり)けるに、戀心(こひのこころ)()める


1347 (いへ)人人詣來(ひとびとまうでき)て、旋頭歌詠侍(せどうかよみはべり)けるに、旅心(たびのこころ)()める


1348 百首歌奉(ひゃくしゅのうたたてまつり)ける、旅歌(たびのうた)


物名

1349 龍膽(りうたむ)詠侍(よみはべり)ける


1350 紫苑(しをに)


1351 七夕(たなばだ)


1352 一本菊(ひともときく)


1353 轡蟲(くつわむし)


1354 簾懸(すだれかけ)


1355 稚栗(わかぐり)


1356 萩花(はぎのはな)


1357 木島御社(このしまのみやしろ)


1358 久安百首歌(きうあんのひゃくしゅのうた)に、燻物(たきもの)


1359 時簡(ときのふだ)


1360 唐錦(からにしき)


1361 搔上笥(かかげのはこ)


1362 唐錦(からにしき)詠侍(よみはべり)ける


1363 御綱葉(みつながしは)()める


1364 物名歌詠侍(ぶつめいのうたよみはべり)けるに、倭琴(やまとごと)神樂(かぐら)


1365 琴箏(きむのこと)


1366 錦衾(にしきのふすま)()める


1367 仕切羽矢(しきりばのや)()(こと)を、(ひと)()ませ(はべり)けるに


1368 春徒然(はるつれづれ)(はべ)りければ、權大納言公實許(こんだいなごんきみざねのもと)(つかは)しける


1369 堀河院御時(ほりかはゐんのおほむとき)藏人頭(くらうどのかみ)にて殿上(てんじゃう)(さぶらひ)ける(あした)()でさせ(たま)ひて、「小板敷(こいたじき)時簡(ときのふだ)を、沓冠(くつかうぶり)()め。」と仰言侍(おほせごとはべ)りければ、仕奉(つかうまつり)ける


1370 【○承前。堀河院御時於藏人頭侍殿上之朝,仰言:「詠小板敷、時簡以沓冠。」仕奉。】


1371 清見潟(きょみがた)富士山(ふじのやま)詠侍(よみはべり)ける


1372 庚申夜(かうしんのよ)菖蒲草(あやめくさ)折句(をりく)詠侍(よみはべり)ける


1373 同文字無(おなじもじな)(うた)とて詠侍(よみはべり)ける


1374 春始(はるのはじめ)に、定家(さだいへ)()ひて(はべり)ける(つひで)に、僧正(そうじゃう)聖寶、はを(はじ)め、るを()てに、(なが)めを()けて、春歌詠(はるのうたよ)みて(はべ)(よし)語侍(かたりはべ)りければ、其心詠(そのこころよ)まむと(まう)して詠侍(よみはべり)ける