千載和歌集 卷十六 雜歌上


0959 上東門院(じゃうとうもんゐん)より六十賀行賜(むそぢのが おこなひたま)ひける(とき)詠侍(よみはべり)ける


0960 上東門院(じゃうとうもんゐん)入內時(じゅだいのとき)御屏風(みびゃうぶ)に、松在(まつあ)(いへ)笛吹遊(ふゑふきあそ)びしたる人在(ひとあ)(ところ)詠侍(よみはべり)ける


0961 一條院御時(いちでうゐんのおほむとき)皇后宮五節奉(くわうごうぐうごせちたてまつ)られける(とき)辰日傅(たつのひかしづ)十二人童下仕迄(じふににんわらはしもづかへまで)青摺(あをずり)をなむ()せられたりけるに、兵衛(ひゃうゑ)()ふが赤紐解(あかひものと)けたりけるを、茲結(これむす)ばばやと()ふを()きて、中將實方朝臣(ちゅうじゃうさねがたのあそん)()りて(つくろ)ふとて、「足引(あしびき)の、山井水(やまゐのみづ)は、(こほ)れるを、如何(いか)なる(ひも)の、()くるなるらむ。」 【○後拾遺1124。】()ふを()きて返事(かへりごと)詠侍(よみはべり)ける


0962 十二月許(しはすばかり)(かど)叩兼(たたきか)ねてなむ(かへ)りにしと(うら)みたりける(をとこ)年返(としかへ)りて、(かど)()きぬらむやと()ひて(はべり)ければ(つか)はしける


0963 藤原實方朝臣(ふぢはらさねがたのあそん)宿直所(とのゐどころ)諸共(もろとも)()して、曉歸(あかつきかへ)りて(あさ)(つか)はしける


0964 二月許(きさらぎばかり)月明(つきのあか)()二條院(にでうゐん)にて人人數多居明(ひとびとあまたゐあか)して物語等(ものがたりなど)(はべり)けるに、內侍周防(ないしのすはう)寄臥(よりふ)して枕欲得(まくらもがな)(しの)びやかに()ふを()きて、大納言忠家(だいなごんただいへ)(これ)(まくら)()(かひな)御廉下(みすのした)より差入(さしい)れて(はべり)ければ詠侍(よみはべり)ける 【○百人一首0067。】


0965 と言出(いひだ)(はべり)ければ、(かへ)しに()める


0966 一條院御時(いちでうゐんのおほむとき)皇后宮(くわうごうぐう)清少納言(せいせうなごん)(はじ)めて(はべり)ける(ころ)三月許(やよひばかり)二三日罷出侍(ふつかみかまかりいではべり)けるに、彼宮(かのみや)より(つか)はされて(はべり)ける


0967 御返(おかへ)


0968 (いぶが)しく思召(おぼしめ)されける(ひと)(むすめ)の、女房局(にうばうのつぼね)()ゆかりありて()忍びて()かたたがへに()まゐれりけるを、()あかつきとく出でにければ(つか)はしける


0969 選子內親王(のぶこのないしんわう)(はべり)ける右近(うこん)後齋院(のちのいつき)(まゐ)りて御禊(みそぎ)(いだ)(くるま)()ると()きて、又日(またのひ)(つか)はしける


0970 祭使(まつりのつかひ)にて神館宿所(かむだちのしゅくしょ)より齋院女房(いつきのにうばう)(つか)はしける 【○齋宮齋院百人一首0032。】


0971 彈正尹為尊親王(だんじゃうのかみためたかのみこ)隱侍(かくれはべ)りて(のち)大宰帥敦道親王(おほみこともちのかみあつみちのみこ)花橘(はなたちばな)(つか)はして、如何見(いかがみ)ると()ひて(はべり)ければ(つか)はしける


0972 上西門院(じゃうさいもんゐん)賀茂齋院(かものいつき)(まうし)けるを、(かは)らせ(たまひ)唐崎(からさき)(はら)へし(たまひ)ける御供(みとも)にて、女房許(にうばうのもと)(つか)はしける 【○齋宮齋院百人一首0071。】


0973 賀茂齋院(かものいつき)替賜(かはりたま)うて(のち)唐崎(からさき)祓侍(はらへはべり)ける又日(またのひ)雙林寺親王許(さうりんじのみこのもと)より、昨日(きのふ)何事(なにごと)等侍(などはべり)ける返事(かへりごと)(つか)はされ(はべり)ける


0974 右兵衛督(うひゃうゑのかみ)(はべり)ける(とき)中院右大臣(なかのゐんのうだいじん)中納言(ちゅうなごん)(はべり)けるに、(ゆみ)借置(かりお)きて(はべり)けるを、官辭申(つかさじしまう)して籠居侍(こもりゐはべり)ける(とき)彼弓(かのゆみ)返贈(かへしおく)るとて()へて(つか)はしける


0975 (かへ)


0976 右大將兼長(うだいしゃうかねなが)春日祭上卿(かすがのまつりのしゃうけい)立侍(たちはべり)ける(とも)に、藤原範綱子(ふぢはらののりつねがむすこ)清綱(きよつな)六位侍(ろくゐはべり)けるに、信夫摺狩衣(しのぶずりのかりぎぬ)()せて(はべり)ける、可笑(をか)しく()えければ又日(またのひ)範綱許(のりつながもと)差置(さしお)かせ(はべり)ける


0977 上東門院(じゃうとうもんゐん)(はべり)けるを、(さと)(いで)たりける(ころ)女房(にうばう)消息(せうそこ)(ついで)に、箏傳(ことつた)へに(まうで)むと()ひて(はべり)ければ(つか)はしける


0978 二條院御時(にでうゐんのおほむとき)年頃(としごろ)大內守(おほうちまも)(こと)(うけたまは)りて御垣內(みかきのうち)(はべり)ながら、昇殿(しょうでん)(ゆる)されざりければ、行幸有(いでましあり)ける()月明(つきのあか)かりけるに、女房許(にうばうのもと)申侍(まうしはべり)ける


0979 三條女御(みでうのにょうご)【𤨲子】遁世後(とんせいののち)()あふぎがみに()月いだして()つかはし(はべり)けると、()そへて(はべり)ける


0980 月為友(つきがともとなる)()へる(こころ)


0981 月歌數多詠(つきのうたあまたよ)ませ(はべり)ける(とき)詠侍(よみはべり)ける


0982 【○承前。侍詠數多月歌時所詠。】


0983 題不知(だいしらず)


0984 【○承前。無題。】


0985 【○承前。無題。】


0986 【○承前。無題。】


0987 思事侍(おもふことはべり)ける(ころ)月忌(つきのいみ)じく(あか)(はべり)ける()詠侍(よみはべり)ける


0988 山家月(やまのいへのつき)()へる(こころ)詠侍(よみはべり)ける


0989 百首歌奉(ひゃくしゅのうたたてまつ)りける(とき)月歌(つきのうた)とて()める


0990 月歌十首詠侍(つきのうたとをしゅよみはべり)ける(とき)()める 【○續古今1930。】


0991 【○承前。侍詠月歌十首時所詠。】


0992 【○承前。侍詠月歌十首時所詠。】


0993 【○承前。侍詠月歌十首時所詠。】


0994 【○承前。侍詠月歌十首時所詠。】


0995 年頃(としごろ)修行(おこなひ)罷步(まかりあり)きけるが、歸詣來(かへりまうでき)月前述懷(つきさきのむねをのべる)()へる(こころ)()める


0996 (みやこ)(はな)れて遠罷(とほくまか)事侍(ことはべり)ける(とき)(つき)()詠侍(よみはべり)ける


0997 月歌(つきのうた)數多詠侍(あまたよみはべり)ける(とき)十六夜月之心(いざよひのつきのこころ)()める


0998 見月戀故人(つきをみてふるきいとをこふ)()へる(こころ)()める


0999 百首歌奉(ひゃくしゅのうたたてまつ)りける(とき)月歌(つきのうた)とて()める


1000 從一位藤原宗子(じゅいちゐふぢなはむねこむねこ)病重成(やまひおもくな)りて、(ひさ)しく參侍(まゐりはべ)らで心細(こころぼそ)由等奏(よしなどまを)せさせて(はべり)けるに(つか)はしける


1001 箕面山寺(みのをのやまでら)日頃籠(ひごろこも)りて(いで)ける(あかつき)月面白侍(つきのおもしろくはべり)ければ()める


1002 月歌(つきのうた)とて詠侍(よみはべり)ける


1003 【○承前。侍詠月歌。】


1004 殷富門院(いんぷもんゐん)にて、人人(ひとびと)百首歌詠侍(ひゃくしゅのうたよみはべり)ける(とき)月歌(つきのうた)とて()める


1005 題不知(だいしらず)


1006 【○承前。無題。】


1007 【○承前。無題。】


1008 閑居月(かんきょのつき)()へる(こころ)()める


1009 寒夜月(さむよのつき)()へる(こころ)詠侍(よみはべり)ける


1010 ()(のが)れて(のち)西山(にしやま)罷籠(まかりこも)るとて(ひと)(つか)はしける


1011 故鄉月(ふるさとのつき)()める


1012 水上月(みなかみのつき)()へる(こころ)


1013 賀茂社後番歌合(やものやしろののちつがひのうたあはせ)月歌(つきのうた)とて()める


1014 山家曉霰(やまのいへのあかつきのあられ)()へる(こころ)()める


1015 山家月(やまのいへのつき)()める


1016 月照寒草(つきさむくさをてらす)()へる(こころ)()める


1017 月照山水(つきやまみづをてらす)()へる(こころ)


1018 山端月(やまのはのつき)()へる(こころ)()める


1019 荒屋月(あらやのつき)()へる(こころ)


1020 題不知(だいしらず)


1021 【○承前。無題。】


1022 攝政前右大臣家(せっしゃうさきのうだいじんのいへ)百首歌詠(ひゃくしゅのうたよ)ませ(はべり)ける(とき)月歌之中(つきのうたのなか)()める


1023 月歌(つきのうた)とて()める


1024 二條院御時(にでうゐんのおほむとき)四代迄侍(よよまではべり)つる(こと)(おも)ひて詠侍(よみはべり)ける


1025 堀川院御時(ほりかはゐんのおほむとき)百首歌奉(ひゃくしゅのうたたてまつ)りける(とき)述懷之心(むねをのぶのこころ)()める


1026 律師光覺(りっしくわうかく)維摩會講師(ゆいまゑのかうじ)(こひ)(まうし)けるを、度度洩(たびたびも)れにければ、法性寺入道前太政大臣(ほっしゃうじにふだうさきのだいじゃうだいじん)恨申(うらみまうし)けるを、標茅原(しめぢのはら)(はべり)けれど、又其年(またそのとし)()れにければ、()みて(つか)はしける 【○百人一首0075。】


1027 (うん)(はづ)百首歌詠侍(ひゃくしゅのうたよみはべり)ける(うち)()める


1028 述懷之心(むねをのぶのこころ)()める


1029 【○承前。詠述懷之心。】


1030 天王寺(てんわうじ)(まうで)(はべり)けるに、長柄(ながら)にて、此處(ここ)なむ(はし)(あと)(まう)すを()きて詠侍(よみはべり)ける


1031 長柄橋渡(ながらのはしのわたり)にて


1032 同所(おなじところ)にて


1033 津守國基(つもりのくにもと)身罷(みまか)りて(のち)住吉(すみよし)にも()まず()りにけるを、有基(ありもと)()してあからさまに(くだ)りて(はべり)けるに、人心(ひとのこころ)(かは)りて()(はべり)ければ、松下(まつのもと)(けづ)りて書付(かきつ)(はべり)ける


1034 吉野瀧(よしののたき)()める


1035 嵯峨大覺寺(さがのだいかくじ)(まか)りて、此彼歌詠侍(これかれうたよみはべり)けるに詠侍(よみはべり)ける 【○拾遺集0449、百人一首0055。】


1036 屏風(びゃうぶ)瀧落(たきおち)ちたる(ところ)()める


1037 京極前太政大臣(きゃうごくのさきのだいじゃうだいじん)布引瀧見侍(ぬのひきのたきみはべり)ける(とき)詠侍(よみはべり)ける


1038 龍門寺(りゅうもんじ)(まうで)仙家(せんか)書付侍(かきつけはべり)ける


1039 同龍門之心(おなじりゅうもんのこころ)()める


1040 布引瀧(ぬのひきのたき)()める


1041 室八島(むろのやしま)()める


1042 堀川院御時(ほりかはゐんのおほむとき)百首歌奉(ひゃくしゅのうたたてまつ)りける(とき)橋歌(はしのうた)とて詠侍(よみはべり)ける


1043 同御時(おなじおほむとき)殿上人(うへのをのこども)(だい)(さぐ)りて歌仕奉(うたつかうまつり)けるに、釣舟(つりふね)()りて詠侍(よみはべり)ける


1044 百首歌中(ひゃくしゅのうたのなか)に、(まつ)()める


1045 夏草(なつくさ)()める


1046 廣田社歌合(ひろたのやしろのうたあはせ)とて人人詠侍(ひとびとよみはべり)ける(とき)海上眺望(うなかみてうばう)()へる(こころ)詠侍(よみはべり)ける


1047 【○承前。人人侍詠廣田社歌合時,訟海上眺望之趣。】


1048 【○承前。人人侍詠廣田社歌合時,訟海上眺望之趣。】


1049 眺望之心(てうばうのこころ)()める


1050 【○承前。詠眺望之趣。】


1051 和歌浦(わかのうら)詠侍(よみはべり)ける