後撰和歌集 卷十一 戀歌三


0700 (をみな)(つか)はしける 【○百人一首0025。】


0701 【○承前。】


0702 (かへ)


0703 女甚思離(をみなのいとおもひか)れて()ふに、(つか)はしける 【○後撰集0598。】


0704 宮仕(みやつか)へする(をみな)の、逢難侍(あひがたくはべり)けるに


0705 假初(かりそ)めなる(ところ)(はべり)ける(をみな)に、心變(こころかは)りにける(をとこ)の、「(ここ)にては、如是便無(かくびんな)ところな(所是)れば、(こころざし)(あり)ながらなむ、得立寄(えたちよ)らぬ。」と()へりければ、(ところ)(かへ)()ちけるに、()えざりければ


0706 題知(だいし)らず 【○後撰集0665。】


0707 源信明(みなもとのさねあきら)、「賴事無た(のむことな)くば()ぬべし。」と()へりければ


0708 (かへ)


0709 時時見(ときどきみ)えける(をとこ)居所(ゐるところ)障子(さうじ)に、鳥形(とりのかた)書付(かきつ)けて(はべり)ければ、(あた)りに押付侍(おしつけはべり)ける


0710 大納言(おほいものまうすのつかさ)國經朝臣家(くにつねのあそんのいへ)(はべり)ける(をみな)に、平定文(たひらのさだふん)甚忍(いとしの)びて(かた)らひ(はべり)て、行末迄(ゆくすゑまで)契侍(ちぎりはべり)ける(ころ)此女(このをみな)(にはか)贈太政大臣(ぞうだいじゃうだいじん)(むか)へられて渡侍(わたりはべり)にければ、(ふみ)だにも(かよ)はす方無(かたな)()りにければ、彼女(かのをみな)()(いつ)許成(ばかりな)るが本院(ほんゐん)西對(にしのたい)遊步(あそびあり)きけるを、呼寄(よびよ)せて、「(はは)()(まつ)れ。」とて、(かひな)書付侍(かきつけはべり)ける


0711 (かへ)


0712 公使(おほやけづかひ)にて、東方(あづまのかた)(まか)りける(ほど)に、(はじ)めて相知(あひし)りて侍女(はべるをみな)に、「如是止(かくや)事無(ことな)道是(みちな)れば、(こころ)にも()らず(まか)りぬる。」等申(などまうし)して下侍(くだりはべり)けるを、(のち)改定(あらためさだ)めらるる事有(ことあ)りて召返(めしかへ)されければ、此女聞(このをみなき)きて、(よろこ)びながら、()ひに(つか)はしたりければ、(みち)にて人志送(ひとのこころざしをく)りて(はべり)ける吳服(くれはとり)()(あや)二疋包(ふたむらつつ)みて(つか)はしける


0713 (かへ)


0714 人許(ひとのもと)(つか)はしける


0715 少將真忠(せうしゃうのさねただ)通侍(かよひはべり)ける(ところ)()りて、異女(ことをみな)()きて、(それ)より春日使(かすがのつかひ)出立(いでた)ちて(まか)りければ


0716 朝顏花前(あさがほのはなまへ)(あり)ける曹司(ざうし)より、(をとこ)()けて出侍(いではべり)けるに


0717 (うち)(まゐ)りて、(ひさ)しう音為(をとせ)ざりける(をとこ)


0718 女許(をみなのもと)(きぬ)脫置(ぬぎを)きて、()りに(つか)はすとて


0719 題知(だいし)らず


0720 【○承前。無題。】


0721 【○承前。無題。】


0722 【○承前。無題。】


0723 (から)うじて()へりける(をみな)に、裹事侍(つつむことはべり)て、又得逢(またえあ)はず(はべり)ければ(つか)はしける


0724 題知(だいし)らず


0725 親有(おやあ)(をみな)(しの)びて(かよ)ひけるを、(をとこ)も、「(しばし)(ひと)()られじ。」と言侍(いひはべり)ければ


0726 無名立(なきなた)ちける(ころ)


0727 (しの)びて住侍(すみはべり)ける(をみな)(つか)はしける


0728 相語(あひかた)らひける(ひと)(これ)(かれ)裹事(つつむことあ)りて、(はな)れぬべく(はべり)ければ、(つか)はしける


0729 人許(ひとのもと)より曉歸(あかつきかへ)りて


0730 【○承前。曉歸自人許。】


0731 女許(をみなのもと)(つか)はしける


0732 (かへ)


0733 女許(をみなのもと)(つか)はしける


0734 離方(かれがた)()りにける男許(をとこのもと)裝束調(さうぞくてう)じて(をく)れりけるに、「()かるから(うと)心地(ここち)なむする。」と()へりければ


0735 五節所(ごせちのところ)にて、閑院大君(かんゐんのおほいぎみ)(つか)はしける


0736 (かへ)


0737 藤壺(ふぢつぼ)人人(ひとびと)月夜(つくよ)步來(ありき)けるを()て、一人(ひとり)(もと)(つか)はしける


0738 左兵衞督師尹朝臣(もろまさのあそん)(つか)はしける


0739 題知(だいし)らず


0740 【○承前。無題。】


0741 【○承前。無題。】


0742 【○承前。無題。】


0743 止事無(やむことな)(こと)によりて遠所(とをきところ)(まか)りて、「()たむ月許(つきばかり)になむ罷歸(まかりかへ)るべき。」と()ひて罷下(まかりくだ)りて、(みち)より(つか)はしける 【○萬葉集3131。】


0744 同所(おなじところ)宮仕(みやづかへ)(はべり)(つね)見慣(みなら)しける(をみな)(つか)はしける


0745 題知(だいし)らず


0746 (ひと)(をとこ)にて(はべ)(ひと)相知(あひし)りて(つか)はしける


0747 人許(ひとのもと)(まか)れりけるに、簾外(すのと)()ゑて物言(ものい)ひけるを、()引上(ひきあ)げければ、甚騷(いたくさは)ぎければ、罷歸(まかりかへ)りて、又朝(またのあした)(つか)はしける


0748 相知(あひし)りて(はべり)ける(をみな)の、(こころ)ならぬ(やう)見侍(みえはべり)ければ、(つか)はしける


0749 男心(をとこのこころ)(やうや)離方(かれがた)()()きければ


0750 (をみな)に、志有由(こころざしあるよし)言遣(いひつか)はしたりければ、世中(よのなか)人心定無(ひとのこころさだめな)ければ賴難(たのみがた)(よし)()ひて(はべり)ければ


0751 題知(だいし)らず


0752 (かへ) 【○後撰集1067。】


0753 女四內親王(をんなのしのみこ)(をく)りける


0754 (かへ)


0755 消息遣(せうそこつか)はしける(をみな)の、又異人(またことひと)文遣(ふみつか)はすと()きて、「(いま)思絕(おもひた)えね。」と言送(いひをく)りて(はべり)ける返事(かへりごと)


0756 宮仕侍(みやづかへしはべり)ける(をみな)程久(ほどひさ)しく()りて、「物言(ものい)はむ。」と言侍(いひはべり)けるに、遲罷(をそくまか)りければ


0757 (かへ)


0758 志有(こころざしあ)りて言交(いひかは)しける女許(をみなのもと)より、人數為(ひとかずな)らぬ(やう)言侍(いひはべり)ければ


0759 題知(だいし)らず


0760 (かへ)


0761 守置(まもりを)きて(はべり)ける(をとこ)の、心變(こころかは)りにければ、其守(そのまもり)返遣(かへしや)るとて


0762 人心辛(ひとのこころつら)()りにければ、(そで)()(ひと)使(つかひ)にて


0763 文等遣(ふみなどおこ)する(をとこ)他樣(ほかざま)()りぬべしと()きて


0764 町尻君(まちじりのきみ)文遣(ふみつか)はしたりける返事(かへりごと)に、「()つ。」とのみ(あり)ければ、(つか)はしける


0765 題知(だいし)らず


0766 志侍(こころざしはべり)ける(をみな)由緣無(つれな)きに


0767 (かへ)


0768 題知(だいし)らず


0769 【○承前。】


0770 人許(ひとのもと)(まか)りて、()れざりければ、簀子(すのこ)臥明(ふしあ)かして(かへ)るとて言入侍(いひいれはべり)ける


0771 (かへ)


0772 (こころざし)(あり)ながら、得逢(えあ)はざりける(ひと)(つか)はしける


0773 (かへ)


0774 志有(こころざしあ)りて(ひと)言交(いひかは)(はべり)けるを、由緣無(つれな)かりければ、言煩(いひわづら)ひて()みにけるを、思出(おもひいで)言送(いひをく)りける返事(かへりごと)に、「心為(こころな)らぬ樣也(さまなり)。」と()へりければ


0775 人許(ひとのもと)(つか)はしける


0776 釣殿內親王(つりどののみこ)(つか)はしける 【○百人一首0013。】


0777 相知(あひし)りて(はべり)ける(ひと)詣來(まうでこ)ずなりて(のち)(こころ)にも()らず(こゑ)をのみ()(ばかり)にて、又音(またをと)()(はべり)ければ、(つか)はしける


0778 (かへ)


0779 (をとこ)氣色漸(けしきやうや)(つら)げに見得(みえ)ければ


0780 (をとこ)心辛(こころつら)思離(おもひか)れにけるを、(をみな)、「等閑(なほざり)に、()どか(をと)()ぬ?」と云遣(いひつか)はしたりければ 【○古今集0718。】


0781 (よひ)(をみな)()ひて、「必後(かならずのち)()はむ。」と誓言(ちかごと)()てさせて、(あした)(つか)はしける


0782 (ゐん)大和(やまと)扇遣(あふぎつか)はすとて


0783 兼通朝臣(かねみちのあそん)離方(かれがた)()りて、年越(としこ)えて(とぶら)ひて(はべり)ければ


0784 元妻(もとのめ)歸住(かへりす)むと()きて男許(をとこのもと)(つか)はしける


0785 女許(をみなのもと)(つか)はしける


0786 (かへ)


0787 女許(をみなのもと)(まか)りたるに、「早歸(はやかへ)りね。」とのみ()ひければ


0788 敦慶親王家(あつよしのみこのいへ)大和(やまと)()(ひと)(つか)はしける


0789 言交(いひかは)しける(をみな)の、「(いま)思忘(おもひわす)れね。」と言侍(いひはべり)ければ


0790 (しの)びて(かよ)ひける(ひと)


0791 物言侍(いひはべり)ける男言煩(をとこいひわづら)ひて、「如何(いかが)()む、(いな)とも言放(いひはな)ちてよ。」と言侍(いひはべり)ければ


0792 方違(かたたがへ)に、人家(ひとのいへ)(ひと)()して(まか)りて(かへ)りて(つか)はしける


0793 物言(ものい)ひける(をみな)蟬殼(せみのから)(つつ)みて(つか)はすとて


0794 人許(ひとのもと)より歸詣來(かへりまでき)(つか)はしける